摩利支の茶園
僕の尊敬する日本茶の茶商に錦園の石部健太朗氏がいる。彼は普通の茶商と違って、顔の見える茶の販売に心がけている。自分で企画したお茶の販売から、それをどのように楽しむかまで、一貫してプロデュースするのだ。
だから、おりおりに茶園まででかけ、自分が販売するお茶がどのような状態にあるのかをつぶさに見て回る。今回もそんな画像をメールで僕に送ってくれた。
この画像は、彼が手掛けているお茶の一つ。登録品種でありながら静岡市水見色のみで栽培される「摩利支」という品種茶の茶園である。こうやって茶商の目からみてもすばらしいと思える茶を丁寧に扱う彼の姿勢は、今の茶業界にあっても、非常に貴重な存在なのだ。
彼は、新しいことにも果敢にチャレンジしている。2003年O-CHAフロンティアコンテストでは、あらたな「水見色かおり」という品種をひっさげ、みごと入選を果たしてる。このお茶は、日本緑茶でありながら、いままでの概念を覆す見事な香りのお茶だった。
最近では、さらに「大葉製法」という製法にもチャレンジ。これは台湾の阿里山包種茶のような作りになっている。茶葉がそのまま復元できる日本茶製法で、香りもとても良い。
また、彼のお茶は、トレサビリティーを大切にする。摘み取った年月日や生産者、生産地、品種にこだわりを持っているので叶うことだ。しかもこのことを逆手にとって、最近では日本茶の「ビンテージ」にも挑戦をはじめている。日本茶といえば、フレッシュなものが好まれる。春に摘んで秋に口切というのはあるが、年をまたいでその先まで保存するという考え方は基本的にはない。これは緑茶であるがための宿命のようなものだった。しかし、彼はあえて、それに挑戦しているのだ。
この辺のことは、また別途彼にいろいろ話しを聞いてみたい。
それにしても、最近日本茶も面白い状況になっているようで、とても楽しみだ。
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