これは遊びの世界か?!

こういう未知のお茶に出会ってしまうと、なんでこんなお茶があるのだろうと、あれこれ想像の世界にいって遊ぶのがとても楽しい。
東方美人は基本的には條状と呼ばれる形をしている。もちろん、烏龍茶だから半球型にできるのはもちろんのこと。でも、なぜ、半球型にしないか。それは、多くの東方美人が、開面摘をしないからにつきる。
良い東方美人を見たことがあるだろうか。芽の部分に茶葉が2つ。いわゆる一芯二葉で摘まれるのだ。しかもその茶葉はとても小さい。これだと半球型にするのは難しいだろう。
それから、もう一つ大きな理由があると思うんだなあ。
もともと、東方美人の多くは青心烏龍や青心大有(有の中の横棒はない。)で作られていたわけで、これは新竹た苗栗でも包種茶を作ろうとしたためだとおもう。
ところが、当時地域的にウンカの害が多く、そのまま清茶として製茶してしまうと、苦味が強くなってしまう。そのために、極度に発酵度を上げざるを得なかった(と、以前どこかに書いてあったのを読んだことがある。)。しかし、それは萎凋による発酵工程と火入れ工程を変えただけるにとどまった。だから、條状のお茶として作られるようになったのだと僕は勝手に思っている。違っていたら、ごめんなさい。
たしかに、現在のように完全に近い半球型のスタートは、木柵鉄観音の製法を模倣して鹿谷地区においてより完成度の高いものとして改良されたものだ。だから、東方美人のお茶の姿が完成したずっと後に、今のような完全な半球型のお茶が出来上がったのではないかと推測できるわけなんだなあ。
たとえば、今でも桃園や龍泉などの烏龍は、凍頂烏龍と文山包種茶の間ぐらいの揉捻度合いのお茶が多い。こういうのが、よりプリミティブな形の台湾の烏龍茶だったのではないかと思うのだ。最近はあまりお目にかからなくなってきて、ちと寂しいが。で、きっと、このあたりの製茶の伝統が東方美人にも受け継がれたのかもしれないと考えると、なんか楽しい。

では、一体全体このお茶はなんだったのだろうか。東方美人を半球型にする意味合いはあまりないのではないかと考えるなら、思うに、これは茶農の遊びではないかと。
たとえば、若干時期が遅くなってしまった茶葉があったので、「ええい、これはもう半球型にするっかないぜ(といったかどうかはわからないが)」と、茶農が作ってしまったのではないかなあと思うのだ。
いろいろとやってみようという茶農のチャレンジ精神かあるいは遊び。だって、條状の阿里山茶があるんだから、半球型の東方美人だって、あったって良いよね。
面白いお茶をありがとう、恵さん!
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Comments
はは♪御礼は海風號の設楽さんに。
先日行った時にお話したら、「コストが合わなくて入れなかったんじゃなかったかなぁ」とおっしゃってました。
全くもって不思議なお茶です。
Posted by: 恵 | 2004.08.15 at 22:11