2004.12.12

小紅袍

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まだお茶のことをぜんぜん知らなかった頃、小紅袍は大紅袍の2代目だと言われているにもかかわらず、「第二世代大紅袍」というのが別にあって、さらに第3世代とか・・・。なんだか混乱したことを思い出す。

お茶の木は、実生すると植物的には全く違うものになってしまうのだそうで、多くの場合、挿し木で増やすことになるらしい。いま巷で第二世代の大紅袍といわれているものは、挿し木で増やされたもの。まあ、これはクーロンだから、本当は世代が違うということはないはず。

では、小紅袍は?

実際のところ、大紅袍とは全く違う品種のお茶だともいわれているし、このお茶を挿し木等で増やしたクーロン(第二世代のようなもの)のお茶だともいわれている。

このへんは、なんとも微妙だ。

武夷でお茶を作っている人たちにとっては、「天心岩九龍寞峭壁」の茶こそ大紅袍。だから、第二世代は大紅袍ではないということで小紅袍だというのが、なんとなくそれらしいが、味わってみると違うお茶だ。

むしろ、実生したお茶が小紅袍なんではないのかなあなどと、勝手なことを想像してみる。実生といえども、きっと同じような遺伝子はもっているのではないか。実際、小紅袍の茶樹は、写真で見ると大紅袍の茶樹と同じように紅い芽が非常に似たお茶の木だ。

それに実生なら世代が違うとは言える。

でも、きっと正解は、全く違う味わいや香りを考えると品種も別なんだろう。

まあ、それはどうでもよいのだが、本当にこれはおいしい!という大紅袍以外、僕は小紅袍の方が好きだ。大紅袍よりももっと繊細で優しい味わいがする。

このお茶を飲むと、心がどんどん静かになる。秋の夕暮れ時に、上質なラブストーリーを片手にじっくりと飲みたいと思うお茶だ。今は冬なので、昼下がりの静かな茶館で飲むのが良いかもしれない。

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2004.11.11

冠軍茶王2004年秋茶

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いつも春と秋になると、MOMOさんが送ってくれるのがこのお茶。MOMOさんとは、もうかれこれ7年ほどのお付き合いになるだろうか。まだ僕が「茶藝楽園の乳花香がおいしい!」などと言ってたころから、すでに「茗香茶荘の冠軍茶王」を進めてくれていたのだった。

多分、それ以来、毎年春と秋、MOMOさんのおかげでこのお茶を飲み続けられているのだから、MOMOさんには足を向けて眠ることはできないのだ。

このお茶の魅力は、やはりその仕上げだろうか。清香過ぎず、かといって火入れが強いわけでもない。しかし、いかにも香港らしいその仕上げの仕方が、飲み続けても飽きがこない理由なのだ。

そしてその秘めたる甘さと華やかな香り。これこそ香港の安渓鉄観音だという仕上がりなのだ。もちろん、年によってばらつきはあるものの、比較的似たような味わいを維持されているのは、茗香茶荘の技術のなせる業なのだろう。

最近では、スーパー冠軍茶王なるものも出現してうれしい限りだが、それでもやはりこの爽やかでいて、ほっとする冠軍茶王が僕は好きだ。

MOMOさん、ご馳走様です。

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2004.10.29

単叢のささやき

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眠い
眠たい
眠りたい

帰りたい
帰ろう
帰る

では、一杯の単叢をいただきます。


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2004.10.21

Turn back the clock

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以前、中火(仕上げの段階で火の入れ方をやや強くして仕上げたもの。)以上の火入れのお茶はあまり好きではなかった。なぜかこのようなお茶を飲むと必ずといって良いほど、舌が荒れたり、胸焼けがしたものだった。それは多分、安い茶かいいかげんな火入をした悪いお茶だったのだろうけど、当時僕の嗜好として合わなかったといったほうが正しいかもしれない。

もともと、僕のお茶の原点は、こんな中火の安渓鉄観音だったはずなんだ。でも、いつのまにかだめになってた。

だから、専ら安渓鉄観音も高山茶も清香のものばかり好んで飲んでいた時期があった。やや青みの感じることが出来るこんなお茶は、当時流行の兆しがあって、たしかにその後、清香の茶は日本でももてはやされた。

安渓鉄観音もむしろ火入れの軽い仕上げをしたほうが、良いお茶なんだという触れこみで、そんなまるで荒茶のようなお茶が出まわるようになって、僕なども嬉々として飲んでいたものだ。

ところが、しばらく前から台湾でも香港でもなんとなく火入れの軽いお茶ってそのときは良くても、長く飲みつづけられないよねみたいなことが言われるようになって、こんどは、焙煎の方法に凝る方向にベクトルがぐぐっと傾いているような気がする。

たぶん、台湾の2000m近い高い場所で作られる阿里山や梨山などのお茶の場合は清香の方が茶葉の性質にあっているのかもしれない。じっさい、三宝園の春子さんは、「濃香は梨山も阿里山もプライドがありますので、作りません。」という。

でも、安渓鉄観音や凍頂烏龍などの茶葉は、むしろ温故知新とでもいうように、こぞって古味の火入れをするようになっているような気がする。「昔はよかったのに」とか「昔にもどろう」とかそんな感じか。

最近の茶農の茶の作り手はみな若い人が多くなったそうで、そんな彼らは清香のお茶で育ってきた世代。なのに、なんでそんなトレンドが起こったのか不思議なんだよね。もしかしたら、じいさん達は昔のお茶の方がよかったなあということになったのだろうし、若者たちは、じいさんたちが昔のお茶といっている奴って、ちょっと新鮮ジャン!ということになったのかもしれない。(笑)

そこで、去年ぐらいから意識して中火のものを飲み始めているのだが、今まで感じていたような中火のお茶に対するアレルギーというものはすっかりなくなっていて、実においしいと思うのだ。つい先日も、清香系の凍頂烏龍と中火の凍頂烏龍の飲み比べをやったのだが、ともすると中火の凍頂烏龍の方が深みがあって、香りも各段によかった。

昔から中火以上のお茶が好きだった方には、いまさらと言われてしまうかもしれないが、そんなこんなで、最近ではすっかり中火のお茶に嵌っている。

いま一番のお気に入りが、春風秋月の香港らしい鉄観音の味わいがする「古方焙煎 安渓鉄観音」。秋茶も届いたようなので、もう少し火入れが落ち着いた頃にじっくりと味わいたいと思う。そうそう、僕がお茶に嵌り出した頃に飲んでいた香港の鉄観音って、みんなこんな味わいだったんだよね。

なんだかお茶を飲んでほっとするというのも不思議なものだけど、やはり僕のお茶の原点は、香港系の安渓鉄観音なのだなあ。


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2004.10.15

絶妙な味と香りのバランス-鉄羅漢

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岩茶房の左能さんの本で読んだ記憶があるのだが、岩茶の中には香り系のお茶と味わい系のお茶があるという。
香り系といえば、なんといっても、肉桂とか白瑞香、そして鳳凰水仙などが思い浮かぶ。花のような華やかな香りが魅力だ。

一方で、味わい系のお茶の代表としては、四大岩茶が揚げられるのではないかと思う。四大岩茶といえば、もっとも有名な大紅袍から始まり、水金亀、白鶏冠、そして鉄羅漢の4つである。

大紅袍はもう説明するまでも無い。でも、いつかこのblogでも取り上げるときがあるかもしれない。水金亀は、どっしりとしたボディーのある大人の味わいのお茶である。やや柑橘系ともいえるような味わいが楽しい。白鶏冠は、今ひとつとらえどころがないような感じ。味わいや香りの表情がころころと変わる。少女から大人に変化していく時期の女性のような、そんな感じだろうか。

そして、鉄羅漢。

甘みもあるし、香りの表情がとても豊か。そして、なによりも、その香りと味わいのバランスが絶妙なのだ。何煎も何煎もその味わいが続く。じっくりと茶肝をこわさないように静かに茶壺に湯を注ぎ、この至福の玉露に酔いしれる。

きっと岩茶の中で、僕は一番鉄羅漢が好きなのだろう。

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2004.10.01

秋の気配

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オフコースの歌を聞きながら、少しばかり時をさかのぼってみた。

夏から秋に向かう季節は、時として思い出の中では
重要な位置にあったりする。

熱かった夏が終わって、気持ちが少しずつ沈静化していく季節。
そんな季節だからこそ、
心に残る思い出が多い季節なのかもしれない。

そんな中でいつも思い出すのは、秋の北八ヶ岳。
麦草峠のワインディングをSR400でドコドコと走り回ったあのころ。
かばんの中にはいつも山口 耀久の「北八ヶ岳」が忍び込ませてあった。

オープンフェイスの赤いヘルメットをサイドミラーに引っ掛けて、
峠付近の草原をふらりと歩いたり、
夕暮れの山並みをぼんやりと眺めたり。

ぽっかりと空いてしまった心の穴を埋めることができないまま、
甲斐大泉にあったペンションの暖かい空間に身をおいて、
心を暖めたあのころ。

あれから20年。
こんな秋の気配の中で、今では白芽奇蘭を飲む。
たまには、こんな風に、思いを過去に飛ばしてみるのもいい。

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2004.09.26

バーミヤンがあなどれない

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我が家の息子、悠樹は、いまチャーハン作りに凝っている。毎日毎朝、こんなに続けて良く飽きないと思うぐらい、チャーハンを作って食べている。

土曜日に我が書庫あるいは納戸と化してしまっている部屋の片付けをしていると「林さんチャーハンの秘密」という文庫本が出てきた。これは椎名誠率いる「怪し探検隊」の野外料理長として任命された林さんの書いた本なのだが、この本を見つけた息子がすかさずページをめくって「チャーハンは強火でなければいけない。火が直接飯にかかるるぐらいの勢いであおるのがポイント」というようなことを書いてある部分に感動したらしく、今朝、早速実践していた。

出来あがったチャーハンは、彼いわく「バーミヤンのチャーハンみたい」。うん、なるほど、そんな味わいに近い味が出ているなあ。でも、バーミヤンのチャーハンの味って、忘れてしまったよ。

だから、今日のランチはバーミヤンに行った。で、息子が注文したチャーハンを一口脇から失敬してたべてみたら、なるほど、今朝息子の作ったチャーハンの味とほとんど同じ味だった。もちろん、息子はえらく得意げであった。

さて、ここからが本題だが(前置きが長すぎ!)バーミヤンにくると必ずオーダーするのがドリンクバイキング。つい先日までは、凍頂烏龍、雲南紅茶などが飲めたのだが、いまは週代わりになっていて、今回はなんと鳳凰水仙であった。どうせ、水仙だから、普通の烏龍茶とかわらんだろうとたかくくっていたのだが、一口飲んでびっくり。鳳凰単叢の味わいが見事にでているではないか。

恐らく白葉単叢当りなんだろうけれど、甘味といい渋みといい、そして香りといい、なんだかすっかり鳳凰単叢だった。

鱶鰭入り蟹タマゴスープ同様、バーミヤンには時々侮れないものがでてくる。きっと、ファミレスのなかで一番おいしい中国茶なんではないだろうか。

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2004.09.25

岩茶の季節

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だんだん秋らしい気温になってきた。まだ肌寒いというには間があるこの季節。でも、そろそろ岩茶がおいしい季節になってくる。

岩茶を飲むと、なぜか体のなかから暖かくなることができる。ぽかぽかとして、額に汗をかく。なんか、体の中に溜まっていた、老廃物を全部外に押し出して、ついでに、ストレスも押し出してくれる気がするから不思議だ。

本来、お茶にはさまざまな効果がある。植物を加工しているものなのだから、もちろんいろんな効果があるだろう。食べ物と同じこと。でも、だからといってお茶だけで健康になれるとは思わない。さまざな物が複合的に効果を発するのだから、お茶だけに頼るのはあまり感心しない。

それでも、なんとなく、岩茶は体に良いような気がする。香りがいい。味わいが深い。体を温める。そして、あわせるお菓子のバリエーションがとても幅広い。おいしい岩茶を飲んでいると、それだけで気分がいい。こんなことが重なって、なんだか効くぞ!という感じがする。

夏の暑さでばてきった体を少し休めてあげなければいけないこんな季節、仲の良い友達と上等の岩茶と上等なお菓子でほっこりとした時間を過ごしたいものだ。

誰かお茶会しましょう!(笑)

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2004.09.16

岩中蘭

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岩中蘭は数多い武夷岩茶の一つ。あまり存在が知られていないが、香りのよい美味しいお茶である。昨年広東で開催された烏龍茶のコンテストで、金獎を受賞したと菊地和男さんに教えてもらった。

その岩中蘭を、遊茶のマキさんに入れてもらった。「焙煎の強いお茶よ」と言われたのだが、そのおおり、かなりしっかりと炭火で焼かれている。でも、嫌いではないお茶。

このお茶を初めて飲んだのは、ラ・メランジェの松宮さんに勧められて。たぶん楽茶軒の葉さんとかと武夷山へ行った時に、気に入って仕入れたんだと思うのだが、確かに華やかな香りと、どっしりとした味わいが妙にマッチしていておいしかったのを記憶している。

遊茶の岩中蘭は、なかなかよいのだとマキさんが自慢するのもうなずけるように、岩中蘭独特の深みのある味わいだった。新装オープンした遊茶のカウンターで、社長のマキさんじきじきにお茶をいれさせてしまうなんて、ちょっと申し訳無いことをしたなあとおもいつつ、いろんなお話をお聞きしながら堪能した岩中蘭。

これからの季節、岩茶がいい。


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2004.09.15

安渓鉄観音

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僕の原点のお茶は、安渓鉄観音。なのに、今年はあまり飲んでいない。3月に香港で買って来た茗香茶荘の「冠軍茶王」を、細々と飲んでいる。香港で購入してきたのは、大方5月中に飲み終わってしまって、その後、中火の凍頂烏龍がメイン。これって、とても珍しいのだ。

過去1週間のうち大抵3日以上安渓鉄観音を飲んできた。ところが今年は凍頂烏龍ばかり。茶友のT.Andy氏から譲ってもらったおいしい凍頂烏龍が半斤有るからなんだけど、それだけではなくて、台湾のK女史がわざわざ台湾から1斤送ってくれたからなんだなあ。

中火の安渓鉄観音と中火の凍頂烏龍。これ比べて飲むとなかなかおもしろい。ぜんぜん違うお茶なんだけど、ついつい両方とも飲んでしまう。そのせいか、毎年飲んでいる清香系の安渓鉄観音にはとんとご無沙汰になってしまっている。

青い安渓鉄観音は、いままで結構好みだった。だからここ数年そんなお茶ばかり飲んでた。でも、最近は中火の方がおいしいなあと感じるようになった。嗜好の違い?味覚の変化(というか老化か)?まあ、これはこれで良いと思う。

もちろん、清香系のお茶が嫌いになったわけではないのだ。梨山高山茶は未だに清香の方が好きなのだ。そこではたと思ったのだが、お茶を飲んでいる時間帯の変化が影響しているのか。お茶だけを専ら飲む時間が減っている。自宅にいる時間が少ないというのも要因なんだが、食事あるいは食後のお茶が多い。だから、中火が良いのだろうか。

ヨーロッパで紅茶が好まれるようになったのも、こんなお茶の飲み方(飲む時間)によるものなんじゃないかなと思う。もちろん、この場合、和食であれば緑茶でも良いのだが、肉、ミルク系の食事の場合、やはり紅茶のようなお茶がマッチするわけで、肉を食べながら清香系の高山茶とか安渓鉄観音は、やはりあわないよね。

食事中のお茶、お茶だけ飲むときのお茶、お菓子と一緒の時のお茶、お茶を飲む時間とか一緒にあわせるものの違いで、こんなにも飲むお茶が変化するというのはおもしろい。当分、中火の凍頂烏龍か、冠軍茶王だなあ。


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2004.07.17

今日も飲む

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手に入れたばかりの茶杯で入手したばかりのお茶を飲む。
至極極楽。

一日中、手元においっておいしいお茶を飲む。
すっかり茶のみ爺に成り下がっている。

休日はのんびりごろごろ。
茶を飲んで、おいしいお菓子を食べて、
そして小説などを。

贅沢な一日


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2004.07.15

久しぶりの黄金桂

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久しぶりに黄金桂を飲んでいる。癖の無い、青みの有る黄金桂だが、普段、なにげなくいつも傍において飲むにはいいお茶だと思う。

黄金桂というと、もう何年も前に飲んだシンプソンティーオフィスの黄金桂がめちゃくちゃおいしくて、黄金桂ってこんなにおいしいお茶だったんだと目から鱗だったことを思い出す。

黄金桂の特徴は、そのふんわりとした乳香。台湾の金萓のようにわざとらしい味わいではなく、どこまでも口の中に残る甘さの中にひそかに潜んでいるような、しとやかな香りだった。

個人的には、微妙に火入れをしてあるものが好みだが、たまにはこんな青いものも良いかもしれない。緑茶テイストなので、和菓子にもマッチする。

このお茶の素性は、海風號に行くと解るかもしれない。
設楽さんのお勧めの一つ。

夏の大茶會2004開催中!

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2004.06.30

これもいい!

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会社近くの塔茶にランチを食べにいった。お粥のランチなのだが、台湾茶専門店だけあって、出てくるお茶も焙煎がそこそこ効いたおいしい凍頂烏龍茶。

近所のOLですぐに一杯になってしまうこのお店、手軽においしいお茶を楽しんでほしいと、食事に出されるお茶もティーバッグ。しかし、ティーバッグだからと侮ること無かれ。これ、おいしいのだ。

電気ポットがそれぞれの机に乗っているので、いつでも湯をさすだけ。お粥と点心とデザート。そのどれもにあう。食事のお茶だからといって手を抜かず、しかし、食事の邪魔にもならない、あるいは食事が邪魔にならないお茶を目指すと、これは正解というところだろう。

ここのランチ、毎日限定12食のみ。すっかりお腹が一杯になりましたぜ。


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2004.06.29

これは便利!

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出張や旅行に行った先で、無性にコーヒーを飲みたくなって、ホテルの近くにあるコンビニに駆け込んでカップに入っているインスタントコーヒーを買うことがある。そんなとき、ああ、便利なものがあってよかったと思うものだ。

ところが、今日久順茶行の安蒜さんからとどいたこれ、すばらしい!3つの紙コップが重なっていて、その中にテトラ型の凍頂烏龍茶のティーバッグが3つはいったパッケージ。ありそうでなかった商品だ。

これがたとえばコンビに手軽に購入できるようになったら、なんと便利なんだろう。しかも、ここの凍頂烏龍のティーバッグはとてもおいしいのだ。コクがあって香りもよくて、それでいてとてもリーズナブル。で、このセットは280円。

3カップあって、それぞれ3煎は楽しめる。つまり280円で9杯分。ドトールなどのコーヒーに比べてなんと安いことだろう。

久順茶行には、「リーフそのままティーバッグ」という商品があって、これがなかなかいける。忙しいオフィスでこいつをマグカップに一つ。湯をどぼどぼ。午前中はそれで十分という代物。この新商品に入っているティーバッグは、これとおんなじものではないか。

おいしい茶葉のお茶をじっくりと楽しむのもよいのだけれど、手軽においしいお茶が飲めるのも大歓迎だね!

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2004.06.25

甘露なり

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あまりにも贅沢な飲み方をして天罰が下るんじゃないかと思ったので、こっそりと持ち帰った烏東金獅子単叢。これをじっくりと水出しにした。

こういうお茶は言葉は要らない。
語る必要は無い。
あえて一言言うとなれば、「甘露」という言葉が最適だろうか。

結局、家に持ち帰っても「こういうことをしていると、いつか罰が当たるんじゃないか」と真剣に思ってしまうほど、おいしかった。

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2004.06.09

雲南省生まれの白毫烏龍

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春に久順茶行の安蒜さんに頂いたお茶。

白毫烏龍と箱にかかれているので、もちろん台湾のお茶だと思ってた。白毫烏龍という呼び方は台北でされることが多い。恐らく、坪林とか石碇の当たりで作られるお茶を白毫烏龍といって、苗栗だとか新竹の東方美人(膨風茶)と意識的に区分するために生まれた名前ではないかなんて、かってなことを考えているのだが、どうだろうか。

いずれにせよ、台湾のお茶であることはまちがいない!と思ってたのだが、実は大きな間違えであった。なんとこのお茶は、雲南省で作られたものだそうだ。たしかにそうパッケージには記されている。どうも先入観というのはこまったものだ。

台湾では、やはり人件費が高くなってしまっている。ましてたウンカを付けなければ成らない白毫烏龍の場合は、回りの環境が大きく左右する。比較的広大な土地が手当てでき、人件費もやすい場所で良いお茶が作れるのだったら、それにこしたことはない。そうして生まれたのがこのお茶なのだろう。

数年かけて開発してようやく生産が出きるようになったのだという。茶の育成や製茶の技術的なことも含めて、別の土地でお茶を作るということは非常に大変なことなのだろう。新しい土地で新しいお茶が生まれるのは、とても嬉しいことだとおもう。

コストが安く良質なお茶が作れるということで、タイ、ベトナムなどでも半球型包種茶が作られ始めている。台湾国内だけの生産では需要に追いつかないということもあるようだ。それらを販売することは悪いことだとは思わない。ただ、これらのお茶を「台湾の標高の高い高山で手済みで仕上げられた阿里山烏龍です。」などといって販売するのは、やはり間違っていると思う。

ブランド維持とか競争力的な劣後という問題はあるのだろうけれど、やはりベトナム産はベトナム産であって、阿里山で作られたものではない。そういう、トレイサビリティーというのは、重要なことだとおもう。ベトナム産でもいいではないか。

この雲南省産の白毫烏龍茶、茶葉がやや大きい。香りもなんとなく雲南省の野生茶を思い浮かべるような感じ。味の感覚も、淡い[シ眞]紅を彷彿とさせる。白毫の甘味もきちんと表現されている。なかなか美味しい。

茶殻をみると、やや不ぞろい。去年のんだ品評会入選の東方美人と比較するのが間違っているのだが、それとくらべると野性味たっぷりだ。でも、綺麗な白毫が結構まざっているので、これだけの味がでるのだろう。

そしてとても面白いお茶だった。こんなお茶が増えるといろんな意味でインパクトがあるのではないかな。

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2004.06.04

シアワセの香り

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久しぶりに蜜蘭香単叢を飲んだ。単叢の中で僕が一番好きなお茶。いつも気に入って飲んでいるのは、ラ・メランジェのもの。今年もわざわざ松宮さんが届けてくださった。

蜜蘭香は、ライチの香りがするものが好き。茶葉も他の単叢と違って、やや小ぶりだが、茶色のつやの出かたもちょっと深みがある。茶を入れる前に、茶葉を手にとってフーッと息を吹きかけてやると、それだけで本当に芳しい香りが立ちあがってくる。それだけで顔がにこにこになってしまうんだなあ。

普段はあまり茶壷の使い方を気にしないのだが、このお茶だけは、この香りを茶壷につけたくて、蜜蘭香専用の茶壷を使う。じっくりと暖めた茶壷に茶葉をいれて、一度蓋をしたら、また蓋を取ってここでも香りを聞く。本当にこの香りはなんど試しても、シアワセにしてくれるのだ。

そして、茶壷の淵にそって、細い水流でそおっと湯をそそいでいく。どきどきわくわくしながら茶が淹るのを待っている時間も、これはこれでまた楽しい。そして、大ぶりの磁器の茶杯にそのまま茶を注ぐ。それだけで、部屋に香りがフンワリと漂うのだ。

そして一口。口の中に香りとともに蜜蘭香のもつお茶の味わいの良さが広がる。香りと味のバランスは非常に難しい。例えば金萓茶。これなどは、香りと味のバランスの取れてない代表格だろう。一方で、この蜜蘭香、出来の良いものの場合のバランスは、本当に絶品と呼ぶにふさわしい。口の中で香りが広がっていく、そのまま喉に落ちていく。そしてそのまま茶を飲み下した後も口の中で漂う香り。

たしかにこんなお茶だと、お茶請けは邪魔かもしれない。このまま香りが落ちないで5煎以上楽しめれば、もう、その日を上等な気分で追えることが出きるというものだ。

ラ・メランジェの蜜蘭香は、めちゃくちゃ極上というわけではない。めちゃくちゃ極上だと、僕なんかに手は出ないほど高い。バンブー茶館の単叢の価格を見れば、一目瞭然。でも、あそこもかなり良心的な値段なのだ。それだけ高いお茶なのが鳳凰単叢。でも、ラ・メランジェの蜜蘭香は、リーズナブルな値段でかなりいけているお茶だといえる。

ところで、そろそろanomaの単叢茶会。また、おいしい宋種蜜蘭香にであえるだろうか。

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2004.05.15

紙に包まれた茶

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くんしゃんさんが茶片窟でUPした[シ章]平水仙茶餅は、青茶なのに、紙に包まれた面白いお茶だった。

それに対抗するために、引っ張り出してきたのはこれ。これはどーだ。(笑)

ひとつ一つのお茶が紙に包まれて、まるでお菓子のような形。この紙に包まれているのは、西坪の安渓鉄観音なのだ。安渓鉄観音を作るときに、包揉という作業がある。パラシュートに使われているような布でしっかりと包んでもまれるのだ。

以前、大阪の無茶空茶館で、その包揉したまんまのお茶を見せてもらったが、形的にはそれにそっくりだった。おそらくその形をイメージして、通常の安渓鉄観音の粒よりも大きく作って紙に包んだのがこのお茶ということなのだろう。

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紙をほどくと、中からはこんな茶葉が出現する。通常の安渓鉄観音の粒の5倍ぐらいの大きさがある。これを3粒~4粒ほど蓋碗にいれて湯を注ぐと、かなり香りの良いお茶が出来上がる。

このお茶は12月10日摘みの冬茶。ただ粒が大きいだけで、後はまったく他のものと変わらない安渓鉄観音なので、結構おいしく飲めるのがうれしい。

茶葉が解れてくると、茶葉が5つぐらい出現する。通常の一粒の5つ分ぐらいがまとめられているということなのだろう。この手のお茶は、以前三宝園の春子さんに「通常の芽だけをたくさん集めて固まりにしたお茶」というのをもらったことがあったが、これと同じつくりということになるのだろう。

しかし、なぜ、紙に一つ一つ包んだのだろう。持ち運びに便利ではあるのだが。


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2004.05.14

竹殻茶って、青茶だったの???

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実は、変なお茶についてここのネタにしようと、いくつか画像を撮りためていたのだが、みごとに同じこをと考えた茶友が、全く同じお茶(出元も同じ)を取上げているので、「しまった遅かった!」という状態に陥った。(笑)

しかし、あちこち見渡すと、本当にいろんな「茶」と呼ばれるものがあるので、先手必勝(爆)で、こんなお茶はどうだあと、UPしてみることにした。面白いお茶UP競争でも始まるとおもしろいかもしれない。(笑)

で、実はこの画像のものは、日本でも見かけることが出きるもの。いままでずっと、黒茶の粉状の物に漢方の成分が混ぜられた、いわゆる「茶外の茶」だと思っていたが、材料はなんと鉄観音と陳皮を混ぜたものだとか。その意味で、変なお茶の一つなのだろう。

どう見ても漢方薬だろという黒い成分がボール状に固められていて、それが竹の皮で包まれている。だから「竹殻茶」。

まるで黒茶のようなその茶は、湯に溶かして飲むのだが、当然漉したほうがよくて、真夏の暑いときなんかに飲むと結構効き目があるような気がする。でも、正直言って、「苦まずい!」。まさに、苦丁茶のような感じ。「良薬口に苦し」という言葉を思い浮かべるが、ほんとうにこれ鉄観音????


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素性をさぐると、産地は広西壮族自治区らしい。どうして広西壮族自治区で鉄観音なのだろう。産地からしても鉄観音というのはとても疑問だ。

しかし、これ買う人がいるんだろうか?中華街の悟空などで見かけることがあるが、だれが買うんだろう。(って、おまえも買っただろといわれると、はいそのとおりとしか言いようがないが・・・。)

まだまだ本当に面白いお茶が沢山あるのが、神秘の中国茶の世界。とてもおもしろいよね。しかし、おいしいともっといいのになあ。

で、次ぎはどんな「変なお茶を」取上げようか・・・。(爆)

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2004.04.28

梨山茶が好きな理由

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好きなものに理由などない。そこには「好きだ」という事実があるだけ。しかも、これは非常に個人的な事実であって、個人の事情など興味ない人には、まったくどうでもいい話である。

だけど、あえて、僕は梨山茶がすきなんだといいたい。なんで今頃こんなことを言っているかというと、梨山の春茶がまだ入手できないうちに、手元にある台湾茶を飲みきってしまおうと思って、先日から梨山を飲み始めたからなのだ。

梨山茶だけだともしかしたら飽きるかなと思って、一緒に杉林渓や阿里山、そして凍頂烏龍などを混ぜて飲んでいるのだが、同じ青心烏龍種を使ったお茶なのに、やはり梨山が群を抜いておいしく感じるのだ。

こういうのを風土香とか呼んだりするのだろうか。梨山茶には、他の高山茶にはない、独特の深みと甘み、そして香りがある。

これはたとえば、僕が苦手な金萓種の茶葉が使われてるお茶を飲むと、木柵鉄観音だとしてもすぐにわかってしまうのと同じで、好きだからこそ、ああ、これこれ!梨山なんだよなとわかってしまうのだ。

今年の梨山、どんなできなのだろう。今からとても楽しみだね。

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2004.04.23

鉄羅漢が飲みたい気分

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武夷岩茶の中で一番好きなのは、鉄羅漢。香りより味わい重視のお茶ですが、それでもどっしりと重みがあって、茶杯に残る香りは、かなりすばらしい。

ところがこの鉄羅漢、最近好みのものになかなか当たらない。水金亀や肉桂などはおお!と思えるものにである場合が時々あって、去年など、たまたま入手したものはかなりおいしかったのだが、鉄羅漢には巡り会えなかった。

初めて飲んだ岩茶がたまたま鉄羅漢だったというだけの単純な理由で、このお茶が好きなのではなくて、このお茶の秘めている独特の重厚さとか味わいの深さが好きなのだ。

一口に岩韻と呼ばれるその味わいは、しかしながら個別個別のお茶によって様々な表情を見せてくれる。この表情を文章で描写することは至難の技なのだけど、身体は素直で反応してくれる。よい表情をもった岩茶は、やはり身体が喜ぶのだ。別に健康にいいとか、そんなのではないのだが、妙に心地よくなる。気持ちよくなる。

巡り会いたいおいしいお茶として、いま上位5つ上げろといわれたら、多分鉄羅漢は何処かに入っているだろう。去年の岩茶を楽しむか、新しいお茶を待つか、それが問題だが、ちょっと鉄羅漢が飲みたい気分だ。

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2004.03.12

冠軍茶王

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香港で初めて出会った中国茶は、茶藝楽園の「乳花香」だった。当時、中焙煎の香りの良い鉄観音として、日本でも愛好者が少しいたお茶だった。

その後出会ったのが、雅博茶坊の「雅博茶王鉄観音」だった。これは茶藝楽園の乳花香よりもやや焙煎が軽く、より花の香りのするものだった。同じ鉄観音なのに、どうしてこんなに味や香りが違うのだろう。これが、僕の中国茶の入り口だった。

その後、やはり茶藝楽園の「秋音王」や「酔貴妃」などの鉄観音、英記茶荘の「安渓鉄観音」などをあれこれ飲んでみた。当時の僕は、香港流の濃厚な焙煎のお茶はどうも自分には合わないと思っていた。

でも、Niftyで知り合って僕のMLに参加してくれた諏訪のMOMOさんが、その後送ってくれた炭火焙煎の冠軍茶王で、濃厚なお茶も、なかなかいいではないかということを知った。

もちろん、冠軍茶王は、今では知る人も多い、茗香茶荘のヒット商品だ。このお茶には、軽く焙煎の施されたものと、炭火で強い焙煎が施されたものがある。いまでも、個人的には、前者の軽い(中程度)焙煎のものが好みで、毎シーズン、MOMOさんのお世話になって送ってもらっている。

安渓鉄観音は、徐々に台湾の影響で焙煎の度合いが軽くなっている。でも、こういう香港で茶荘が独自の焙煎を施して販売しているお茶は、台湾茶ブームになっても、僕の中でのブームは絶対になくならないだろう。始まりのお茶である安渓鉄観音。結局いつも戻ってくるのが、この安渓鉄観音なのだから。

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2004.03.03

凍頂烏龍だけ

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去年の凍頂烏龍茶騒ぎは、まだまだ記憶に新しい。またぞろ、花粉症の季節になって、この話題が復活しつつある。お茶のことを良く知らない人は、「花粉症に効くメチル化カテキンは凍頂烏龍茶しかはいっていないんだって。」と騒ぐ。一体全体、どこでどうまちがって、「凍頂烏龍だけ!」となってしまったのだろう。

そもそも、最初にあったのは、「抗アレルギー作用を発揮するといわれるメチル化カテキンが、べにふうきと呼ばれる日本茶に多く含まれている。」ということが公表されたということだった。べにふうきは紅茶用品種だから緑茶には馴染みがなく、その生産量は日本の作付け面積からいっても、微細にしかすぎない。本当は「おくひかり」などの品種はすでに一定の量産が果たされているのだが、これに目を向ける人はあまりいない。

これらのお茶の次ぎに、「青心大有」と「大葉烏龍」に一定量のメチル化カテキンが含有されていることを知ったマスコミが、なぜか、「花粉症に凍頂烏龍が効果を持つ」と番組で取り上げた。

ところが、問題は、この番組のなかで女性アナウンサーが発言したといわれる「効くのは凍頂烏龍茶だけですからね!」ということば。これがそもそもの問題の発端だったわけだ。

台湾の烏龍茶が効くといってくれれば、まだ「ふーんそうか」で終わったのだが、「凍頂烏龍」と銘柄を指定してしまったところに、多くの問題点が秘められているのだ。

疑問はつきない。

一体如何して凍頂烏龍茶が引っ張り出されたのか。これは、おそらく研究者の一人の発言として「市販されている凍頂烏龍を分析の材料の一つとした」と伝えられたからだろう。しかし、どの研究でもそこには、「凍頂烏龍」ではなく、青心大有か大葉烏龍の名前が掲げられているだけなのだ。凍頂烏龍はこれらの品種で作られているのだろうか?恐らく作られていたとしてもその量は非常に少ないのではないだろうか。あくまでも凍頂烏龍のメイン品種は、青心烏龍であるはずである。

さらに、「では、青心烏龍種にメチル化カテキンは含まれているのか?」という疑問が沸き起こる。これには明快な回答がまだ示されていない。青心大有と青心烏龍は、似て非なるお茶だ。

では、「凍頂烏龍だけ!というからには、青心大有や大葉烏龍という品種で作られる包種茶や緑茶にはメチル化カテキンは含まれないのか?」という疑問はどうか。いやいや、絶対にそんなことはない。少なくともカテキンが酸化発酵でその成分を変質させるのであるならば、凍頂烏龍茶よりも発酵度が低いはずの包種や緑茶の方がより効果は大きいはずである。

それにそもそも番組が意図した「凍頂烏龍」の定義はなんだったのだろうか?通常は南投縣鹿谷周辺の農園で作られるお茶というのはある意味、凍頂烏龍を定義するには良いものだと思うが、昔からこの定義は非常に曖昧だ。凍頂烏龍は、むしろ、定義の難しいブランドのようになってしまっている。南投縣全域で作られる凍頂烏龍式半球型包種をもって凍頂烏龍と呼ぶ場合すらある。この場合は、品種は特定されない。つまり金萓や翠玉などの品種もそこには混ざるということだ。

こんな状況の中で、なぜ「凍頂烏龍だけ」ということになってしまったのか、未だに僕は理解できない。

もし凍頂烏龍茶のメイン品種である青心烏龍種にメチル化カテキンが含有されているのなら、騒がれるべきは、よりメチル化カテキンが含まれているだろう「文山包種茶」であるはずなのだが。

それだけ日本人は、マスコミに汚されているのだろうか。
花粉症対策だけでお茶が語られるのを僕は好まない。もしそうであるのなら、凍頂烏龍よりも遥かにメチル化カテキンがふくまれているべにふうき、べにふじ、べにほまれ、おくみどりに注目したほうがよほどましではないか。

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2004.03.01

ティーバッグの形

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おもしろいティーバッグの形。
これだけ集めて、小さなフォトバックにしたらおもしろいだろうな。ちょっと撮りためてみよう。

これは阿里山高山茶のティーバッグ。袋の大きさがゆったりとしているので、中でくるくると丸まっている茶葉がちゃんと開くのだ。紙のバッグなのだが、とてもしっかりとしているので、紅茶のように一度入れたら終わりではなく、なんども使える。

烏龍茶の場合は、ティーバッグだから味が悪いということも比較的すくない。もちろん中にはクラッシュしいぇいる茶葉を使っているのもあるのだが、良いものは,ちゃんとそのままの茶葉を使っているから嬉しい。

短い出張などで、茶器を持って歩けないときなどは、本当に重宝する。これをホテル備え付けのコップに入れて湯を注げば、何煎も楽しめるのだ。

家で荷物をパッキングしている時に、いくつか形の違う、異なる茶葉のティーバッグを旅行鞄に忍ばせておけば、一人で仕事をすることになるホテルの夜も、それなりに上等な気分で過ごせるというもの。

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2004.02.16

烏[山東]八仙

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茶さるさんのBlogで、凸ぷうさんが

単そう系には大きく分けて熟香系と清香系との系統がある(カメキチさんの分け方では)と思われますが、玉蘭香は清香系になるので青いかんじなのも最もだと思います。(ちなみに熟香系の代表は密蘭香です。)

と書いているが、たしかにそのとおりだろう。個人的には、黄枝香や玉蘭香などの清香系の単叢よりも、蜜蘭香などの熟香系の単叢が僕も好みだ。

で、この八仙。先日訪問したuf-fuのもの。華やかな熟香のお茶で、1煎目と2煎目の表情がまるで違う。4煎目ぐらいから落ち着いてきて、本来の姿を発揮するという感じだ。

正直言うと、八仙はそれほど飲みたいと思っていたお茶ではない。やはり単叢=蜜蘭香という図式が僕の中で勝手に出来てしまっているからなのだが、でも、この茶は、飲んで得したかなという感じだ。

単叢の中の多くは、香りと味のバランスがちぐはぐしているものがおおい。これは全く頂けない。香りと味のバランスが良いお茶こそ、銘茶なのだろう。

香りに重きが置かれる単叢なのだが、実は個人的にこのお茶の味わいが気に入っている。水仙種独特の苦味はやむを得ないとして、苦味以外の部分の味わいには、まるで糖分を沢山含んでいるような味わいの変化が潜んでいる。これだけたくさんあるお茶の中で、なぜこんな味わいを秘めているんだろうか。

でも、その味わいがあるからこそ、そしてその味わいが見事に香りとマッチしているからこそ、鳳凰単叢の魅力は尽きないのかもしれない。

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2004.02.09

人頭茶?

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いえいえ、これは人頭茶ではない。なにを隠そう、安渓鉄観音である。一体全体どういう状況になっているかというと、安渓鉄観音の製茶工程の中で、包揉というのをやるのだが、その過程で出来あがったお茶のボールがこれ。

「安渓鉄観音の底力」で書いたように、安渓鉄観音の製茶工程では、かなりの力を使って、この包揉という作業を行う。包揉は、パラシュートのような布に一定量の茶葉を包んで、きりきりと巻き上げていき、それを手足や機械で転がすように揉捻する作業。これによって、茶葉の成分が出やすくなるのだが、この包揉作業を途中で中断すると、こんなボールになる。

まるで、雲南省のプアール茶の巨大な沱茶のような見てくれをしている。普通の安渓鉄観音の製茶工程では、このボールはもう少し大きなボールになる。これはあくまでも包揉をするとこんなボールになるという見本のようなもの。

製茶工程は、このあと、このポール状の茶葉の固まりを「玉解」といって解す工程が加わり、玉解したものを、再度包揉するという過程を何度か経て、くるくるとまるい珠状の茶葉が出来あがるのだ。

包揉の過程で相当程度の力が加わり、茶葉の膠質などが外へでてくることから、このボール状の茶葉はなんとも蝋のような、あるいは乳のような香りがする。このような工程を経ることで、安渓鉄観音独特の乳香がうまれるのだということを実感させるような香りだ。

このボールは、無茶空茶 館の黄安希さんの行う中国茶会という講習会の教材として使われる。このようなものがきちんと使われる講座には、尊敬の念をもって、接しなければいけない。

がしかし、下世話な僕としては、いったいぜんたいこのお茶がどんな味になるんだろうと想像してしまうのだ。この乳香が保たれた美味しいお茶になるのではないかと、ついついそんなことばかり考えてしまう。お茶が美味しいかどうか、やはり僕の興味の対象は、そんなところにあるのかもしれない。

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2004.01.30

安渓鉄観音の底力

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通常、青茶の茶葉はちぎれていてはいけない。これは特に手摘みの台湾烏龍茶の常識だ。しかし、本当にそうなんだろうか?たしかにちぎれていることによるデメリットは計り知れない。さまざまな雑味が湯に抽出しやすくなってしまうから。

特に、発酵の軽い茶葉に[火共]焙を強くかけることによる茶の破壊は、致命的で、香港などで入手できる昔風の安渓鉄観音などは、発酵がしっかりしている。

さて、最近安渓鉄観音の上質なものを飲む機会に多く恵まれているが、その多くが茶葉のふちにかけてよれよれにちぎれているものが多いのを見かける。明らかにきれいに茶葉が復元する台湾茶とは違う。

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良質というのに、茶葉がちぎれている?そう思われるかもしれないが、じつは、こと安渓鉄観音においては、この地切れがあるからこそ、本当の味わいが抽出されることになる。

この茶葉の千切れは、非常にきつく包揉されることによっておこってしまうのだが、これほどまで強く揉捻されなければ、このような味わいは生まれてこない。

だから、ここでは、茶葉がきれいであることは、かならずしも良いお茶の条件にはならないのだ。

もし、良い安渓鉄観音を飲む機会に恵まれたら、是非機械摘みの茶葉と比較してみてほしい。あきらかにその千切れ方には相違がある。安渓鉄観音の味わいの奥底に潜むこの地切れによる味わいの妙は、台湾烏龍茶には見出すことができないもの。だからこそ、これほどまでに、僕は安渓鉄観音に惚れているのかもしれない。

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2004.01.26

最高の最高

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昨年の暮れにMen's EXという雑誌に「最高の最高」という特集が組まれ、僕も参加させてもらった。そのときの「最高の最高」として選んだのは、「普段一般の人も入手できて楽しめるお茶の中の最高の最高」というコンセプトだった(他のページを見たら、「うっそだろ!こんなの普通の人は入手できんぞ!」というものもあったが、それはまた別のお話・・・。笑)ので、梨山高山茶を紹介させてもらった。

がしかし、近年飲んだお茶の中で、本当に最高の最高を掲げよといわれたら、ためらいなく「賽茶王」を選ぶだろう。安渓鉄観音のなかでも茶王中の茶王と呼ばれる賽茶王。素性は良くわからないが、普段入手ができないほど、それこそ「ぶっとび」の値段がついているという。

こんなお茶を、このところ毎年2回、楽しむことができるという名誉に預かることができた。

b20040126-1.jpgなにしろ、何煎も楽しめて、そのボディーがぜんぜん落ちない。もちろん、香りも味もその表情を刻々と変えて、7煎目ぐらいからようやく、落ち着いて本領を発揮するモンスター。

生茶(ポーレイの生茶とはちがう)と呼んでも良い、発酵の軽さと[火共]焙の軽さ。独特の酸味と甘い香り。人を酔わせる華やかで妖艶なその味わいは、「最高の最高」という称号こそ、ふさわしい。

茶王と名の付く安渓鉄観音は、いろいろと出回っているが、まだこの賽茶王以上の安渓鉄観音に出会ったことはない。それほど、すばらしいお茶である。

が、こんなお茶と出会ってしまうのは、いうなれば不幸でもある。これ以上のお茶と出会う機会は、おそらくほとんどないだろう。でも、入手できない。これこそ「高嶺の山」なのだ。普段飲んでいるコストパフォーマンスの良い、香りの素敵な安渓鉄観音を味わいながら、年に2回のこの至福の日を心待ちにしている、今日この頃だ。


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2004.01.14

初恋のようなお茶

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鳳凰単叢。広東省の青茶。初めて飲んだときには、桃の香り!とおもった。名前は単なる「鳳凰単叢」だった。たしか、横浜の伍福寿のお茶だった。もう8年前のこと。

5年ほど前に、蜜蘭香にであった。これはなんだ?と思った。青茶が、こんなに香り深くて味わいがあるお茶だとは知らなかった。いったいこの熟したライチのような香りはどこから来るのだろうと思った。

その蜜蘭香単叢は、いわゆる原木系の宋種蜜蘭香で、とある交易会の主催者である政府高官に送られた5缶のうちの一つだった。市販はされないという。こういうお茶が世の中には存在するのだと初めて知った。

特別の人にだけ飲まれる特別のお茶。多分もう再び出会えることもない、そんなお茶。記憶にとどめて、時々思い返す、なんとなく初恋のようなお茶。

そんなお茶があってもいいかもしれない。普段は普段の自分に見合ったお茶をただただ普段においしいと楽しむなかで、時々ふと、立ち止まって、ああ、あのときのお茶はおいしかったなあと、思い返す。

宋種蜜蘭香は、僕にとってそんなお茶だ。


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